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お腹が苦しい、お通じが来ない。
世間では便秘に悩んでいる女性がたくさんいるようです。
2003年3月14日に大正製薬株式会社では、便秘の「自覚症状がある」20~40歳代の女性合計800名を対象に、『便秘実態・排便意識調査』をweb上で行いました。
その結果、「現在の平均的なお通じのタイミングは1日1回」と答えた人はほんの23.5%にとどまり、理想的と言われている「1日1回のお通じ」はなかなか実行できていないことがわかりました。
幸いなことに私は今まで便秘にかかったこともなく平穏な日常を過ごしています。
しかし、今後いつ便秘の魔の手が私に迫ってくるやも知れません。そこで今回、世の便秘に苦しむ女性と、今後の自分のためにも便秘対策を調べてきました。
1日一回のお通じがあっても便秘?
一般に便秘とは3日以上排便がない状態を言います。しかし毎日排便があっても、便が残っている感じ(残便感)がする、コロコロ便しか出ない、などの症状も便秘といわれます。 また逆に毎日排便がなくても、残便感がなく、バナナ状のよい便なら2~3日に1回でも便秘ではありません。
旅行など環境が変わった時や、ごちそうの食べ過ぎが続いた時などに一過性便秘になりやすくなります。そこできちんと便秘を治さないと、そのまま慢性化(習慣性便秘)してしまいます。 一口に便秘といっても種類がありますのでここでは代表的なものを紹介しておきます。
便秘の種類
・弛緩性便秘
日本人にもっとも多く見られるタイプで、便がたまって大腸の筋肉がゆるみ、便を肛門まで運ぶ大腸の運動が弱くなってしまうために起こる便秘。おなかがぽこっと出ます。食物繊維不足の人、胃腸の弱い人、ダイエットで食事の量や回数を減らしてしまった人などによく見られます。
・直腸性便秘
腸機能が衰えているために起こる便秘。特に直腸の筋力が弱って自力でだせなくなります。高齢者に多いタイプ。浣腸などを乱用すると、便意を感じられなくなることもあります。
・けんれい性便秘
精神的ストレスなどにより自律神経が乱れ、腸のぜんどう運動が強すぎ、大腸の筋肉がけいれんを起こして細くなり、便が通りにくくなる便秘。
他の便秘は食生活の改善が有効な方法ですが、けいれん性便秘はストレスなどの原因を解決することが必要です。若い人に多く見られ、便秘と下痢を交互に繰り返すことがあります。
今回はこの3つの症状の中でも最も代表的な弛緩性便秘の対策を紹介します。
最近良く聞く「食生活の欧米化」により日本人の食物繊維摂取量は減少し、理想とされる摂取量25グラムを大きく下回る15グラムほどしか摂れていない、とされています。
これこそが便秘の元凶なのでしょう。便秘の改善には食物繊維の摂取が絶対に必要です。というのも食物繊維は、保水性に優れて便をやわらかく、また量を増やしてくれるので、有害な老廃物を排出しやすくなるからです。
2種類の食物繊維
大きく分けて2種類あります
・水溶性食物繊維
水分にとけてゲル化し、一緒に食べ物を包み込むことで、吸収にかかる時間が長くなり、血糖値の上昇が緩やかになる、コレステロールの吸収を抑制する働きがある。
海藻類・こんにゃく・りんご、いちごなどの果物・ココアなどに含まれる。
・不溶性食物繊維
水に溶けにくくカサが増えることで便意を促し、有害物質の排出を助ける。
クルミ、ごぼう、にんじん、セロリなどの野菜・はと麦・玄米などの穀類・さつまいもなどの芋類・大豆、小豆などの豆類に含まれる。
便秘には2つの食物繊維をうまく組み合わせるのが効果的です。
不溶性食物繊維が多く、水溶性食物繊維が少ないと便の水分が不足気味になり、あまり効果がないそうです。水溶性食物繊維は多めに摂るのがポイントです。
とはいえ、あまり難しく考えていたらなかなか事がすすみませんね。ですからもっと簡単に上で紹介したような食材、つまり海藻や大豆、穀類、野菜などをしっかり食べることを心がけましょう。
伝統的な和食であればこれらを自然ととることができます。バナナやとうもろこしなどはどちらの食物繊維もバランスよく含み、効果が高いと言われています。
ただし、痙攣性便秘の場合に限っては食物繊維は逆効果です。繊維が少なく、消化の良い物を選んで食べてください。
次になぜ乳酸菌が重要なのか、これについて説明します。
乳酸菌は腸内の善玉菌のエサになり、悪玉菌を追い出して善玉菌を増やすという整腸作用があるからです。乳酸菌と言えば、ヨーグルトのイメージがありますが、味噌、キムチ、漬物などの醗酵食品にも含まれています。
バナナ+ヨーグルト、ココア+ヨーグルト、ドライフルーツ入りシリアル+ヨーグルトというように、食物繊維と乳酸菌を組み合わせてとるのもよいでしょう。
その他のポイント
・水分はしっかりとる!
水分が足りないと便は固くなり、排出されにくくなります。水分が足らないなと思ったら、1日にコップ8杯位(約2リットル)の水分をとるのが目安です。ただしこの場合、ジュースや牛乳などではなく、水かお茶などのノンカロリー飲料にしなければカロリーをとり過ぎてしまいます。また個人差がありますので、8杯にこだわりすぎる必要はありません。
・朝食は抜かないように
朝食は、腸に刺激を与え、便意が起きやすくなります。時間がない時でも、せめてジュースやバナナ、ヨーグルトなどはとりたいものです。
・極端なダイエットは用心
食事の量が少ないと当然便の量も少なくなり、便秘の慢性化を招きます。極端なダイエットはしないようにしましょう。
放置厳禁
便秘を放っておくと恐ろしい結果を招く場合があります。便秘とは本来ならば体外に排出されるべき老廃物をお腹にため込んでいる状態です。老廃物は腸内で腐り、ガスを発生、結果肌荒れ、腹痛、お腹の張りといったトラブルを招きます。
それだけならまだしも、慢性化した便秘で肛門に負担がかかると痔が、また大腸に負担をかけ続けると、大腸がんやポリープの原因になることもあります。さらに便秘と思い込んでいるけれど実は腸閉塞だったというケースもあります。たかが便秘と侮らずに、痛み、色の変化、粘液や血液がついているなどのような異常がが見られたら、ぜひ診察を受けてください。
また最近では優れた便秘薬も出回っていますが、便秘薬を常用していると薬に慣れて効かなくなったり、浣腸を乱用すると便意を感じる力が弱くなってしまいます。
ぜひ食事や運動、規則正しい排便リズムをつけるなど、生活習慣を改善するようにがんばりましょう。